固定費を削減することがなぜ効果的なのかは、前回説明しました。→ link
固定費の中でも特に効果が大きいのが家賃やローンです。
少しでも安くできれば、その効果はずっと続きます。我慢しなくても毎月毎月お金が手元に残るのです。
家賃やローンを下げられないか考えていきましょう。
まずは家賃から。
家賃を下げるには?
家賃の影響はとても大きいです。たとえば月1万円下げられたとしたらどうでしょう。だいぶ楽になりませんか?
お金を貯めたいならば、あらゆる方法を駆使して家賃を下げられないか検討しましょう。
ちなみに私は部屋を貸す側なので、家賃が下がると大家としては困るのですが……。でもだからこそ、リアルなアドバイスができるかと思います。
家賃を下げる方法1:家賃を交渉する
いきなり大家さんや管理会社に連絡して「家賃を下げてください」と言ってもなかなか応じないでしょう。大家の立場から考えても、単純に家賃を下げてと言ってくるお客さんはあまり印象が良くありません。
家賃を下げるには作戦が必要です。あらかじめ家賃交渉するためのカードを用意しましょう。
具体的には……
・周辺相場と比べて高いかどうか調べる
周辺相場と比べて高ければ、「周辺と比べて高いので下げて欲しい」と言えます。特に、今の物件に長く住んでいる場合は有効です。
「これまで、契約時の金額で借りることに同意して長く住んできたが、現在の周辺相場は下がってきておりそれと比べると3500円高い状況です。ついては周辺相場と同程度まで下げていただけないか」と言えば、相手も検討してくれる可能性はあります。
・あらかじめ引っ越し先を検討してから交渉する
こちらが本気なら、大家も考えてくれます。
「家賃が高いので近所で引っ越しを考えている。もう候補は見つけた。もし、家賃を2000円下げてくれるのであればとどまるつもりだがどうか」こう言われれば、大家も退去されてしまうことを想像します。
大家としては新たに入居者を募集して、その間は空室となってしまうと考えると、2000円くらい家賃を下げてもいいかな~などと計算が出来ます。その結果によっては下げてくれるでしょう。しかも駅から遠かったり、5月~9月あたりの閑散期ならより効果的です。
ただ、それでも下げてくれない場合はもちろんあります。そのときは覚悟を決めて引っ越しましょう。
ちなみに値下げ交渉はあまり大きな金額だと「無理」とすぐ断られると思います。
2000円とか3000円とか、ある程度の額なら検討してくれると思います。交渉額は引っ越し先や周辺相場を調べたうえで妥当な範囲にすると成功率が上がると思います。
家賃を下げる方法2:安いところに引っ越す
今より家賃が安いところに引っ越せないか真面目に考えます。
引っ越しは面倒ですしお金もかかりますが、それでも家賃が下がるのであれば長い目で見ればとても効果が高いです。
たとえば家賃が2万円下がれば、1年で24万、2年で48万、5年で120万円も節約してお金が手元に残せます。
でも引っ越すと行ってもどこへ?
今よりも家賃が安くなるならどこでもOKです。
近所の物件は実はすでに相場が下がっているかもしれません。
もし近所で見つけられなければもっと条件を広く探してみましょう。
たとえばオートロックやウォッシュレットなどの設備にこだわらずに物件を探す、少し狭い部屋で探してみる、駅から遠い物件も探してみる、築年数が古い物件も含めて探す、各駅しか止まらない駅で探す、もう少し田舎に行く、などです。
今は不動産の検索サイトで色々と探せます。
周辺相場を調べるには「HOMES賃貸経営」が便利です。(これについてはどこかでまた記事が書ければと思います)
実際に物件を探すときは普通のSUUMOなどで探します。
ひとまず近所の不動産屋さんに相談に行くのも良いでしょう。
ご自身の生活も年月とともに変わっていきます。特にリモートワークが普及した今、田舎でもやっていけるという人が増えていると思います。
家賃を下げる効果の大きさを考えると、自分の中で「これは我慢してもいいかな」というものと折り合いを付けながら、引越し先を探してみる価値はあります。
・賃貸ではなく購入にも目を向ける事が有効な場合も
もし賃貸で良い物件が無い場合、少し目を広げて住まいを「買う」という選択肢もあります。
実際、私はもともと賃貸派だったのですが、今は持ち家に住んでいます。
というのも結婚して子供ができたときに引っ越し先を探したのですが、なかなかピンと来る賃貸物件(マンション)に出会えませんでした。最終的には物件の「購入」も含めて探したところ納得できる家に出会えて購入することにしました。
もともとマンションの部屋を探していたのに、最終的には土地付きの戸建てを購入したことになり自分でも驚きでした。でも結果的には大変満足し、すでに10年以上住んでいます。しかも月々の支出も大きく抑えられました。
当時私が探していた条件だと、賃貸だけでなく購入にも目を向けたことで、満足できる物件にめぐり会うことができたのです。
ただこれはタイミングもありますし、買おうと思っても頭金がなかったりローンが組めなかったりとうまくいかないケースもあるかもしれません。
それに新築のショールームなど見に行ったとしたら、ちょっと高い物件でも凄く欲しくなってしまうかも……。
なので誰でも家を買いましょうと言うつもりはありません。ローンを組む場合はある種の危険性も伴うので、誰でもおすすめできるわけではありません。
ただ賃貸で良い物件に巡り会えないときには、購入も含めて視野を広げることが有効な場合もあります。
ただし……このページのテーマは「家賃を下げる」事が目的です。キラキラした物件を見て余計に家賃やローンで苦しくなったというのでは目的が果たせません。むしろ貯金が難しくなります。目的はあくまでも家賃を下げるためという事を忘れないように物件を探してください。
家賃を下げる方法3:誰かと住む
実家に帰ったり、シェアハウスに住んだり。誰かと住むことで家賃を減らせないか考えてみましょう。
・実家に住む
・兄弟と一緒に住む
・友達と住む
・恋人と住む
・シェアハウスに住む
・住み込みの仕事を探す
実家に帰れる人は、自分の家賃を大幅に減らしたり、場合によっては無くすこともできるでしょう。
兄弟や友達、もしくは恋人と一緒に住むことで一人あたりの家賃を下げる事もできます。ただしこの場合は、ずっといっしょに住めるかどうかは分かりません。何かのきっかけで共同生活がうまくいかなくなる場合もありますので注意が必要です。2人で住むために新しい物件を探すような場合は、もし途中で一人になった場合にどうするか(当面の家賃を払えるかなど)も考えましょう。
シェアハウスも普通の賃貸より家賃を抑える事ができるでしょう。
住み込みの仕事はそれほど多くありませんが、探せばあります。住み込みでマンションの管理人をするなんて話も聞きます。
ここまで見てきたように、「家賃を下げる交渉をする」「家賃が下がる物件へ引っ越す」「誰かと一緒に住む」といった方法で家賃を下げることができます。
お金を貯めるのを優先すべき状況の人は、「多少不便になってでも家賃を下げる」ことは貯金の大きな力になるでしょう。
しっかり探せば、今よりもっと良い環境になるかもしれません。
家賃を減らす方法を書いていたら少し長くなったので、ローンを減らす方法はまた別の記事で書きたいと思います。